チラシ制作の際の空間の使い方について

本日、我が家のポストに合唱団の演奏会のチラシが入っていました。
模様などがない、真っ白な地の上に、明朝体のみを使い、字の色は黒と青のみでデザインされていました。

このチラシをパッと見て、さびしすぎる印象を受けました。
掲載している項目は、
・演奏会タイトル
・曲目(4曲)
・合唱団名
・日時
・団員募集のお知らせ
・お問い合わせ先

たったこれだけです。
私が感じた寂しさの原因は、掲載する項目の少なさではなく、項目一つ一つの扱いをとても小さくしていたことでした。
演奏会のチラシの場合、演奏会のタイトルは大見出しです。
掲載する項目が特に少ないのならば、紙面の1/3くらいのスペースを使って大きく掲載してもよかったのではと思いますが、
このチラシでは、紙面右上に、特に大きくないフォントサイズでおとなしく掲載されていました。
そもそも、人の視線は左上から右下に移動します。
せっかくの見出しを、左上でなく右上に配置しているのも、バランスがおかしいと感じる要因ですね。

曲目は紙面真ん中に、その下に合唱団名、日時と続けて掲載されていました。
演奏会のチラシ等、日時が限定されているチラシ制作時は特に、日時の扱い方は大事にする必要があります。
フォントの種類を変えたり、色を変えたり、サイズを大きくしたり等、他の項目と差別化する必要があるのですが、
このチラシではそちらもあまり考慮されていませんでした。

最後に団員募集のお知らせが掲載されていたのですが、何故かこのお知らせのタイトル部分のみ、
青い丸の枠に入れられ、他の項目と差別化されていました。

なぜここだけ、青い丸の枠を使ったのかはわかりませんが、結果的に、この団員募集のお知らせ部分が、
チラシで一番目立ってしまっている、という本末転倒なデザインになっていました。

真っ白な背景に、フォントサイズは小さめの明朝体のみ使用。おそらく、贅沢なスペースの使い方をした、
高級感あふれるデザインを目指していたのでしょうが、セオリーから外れた配置をしてしまったり、
一部の項目だけ完全に浮いたデザインをしてしまったせいで、何のチラシかよくわからない、
全体的に文字が小さい、ただの寂しいチラシが出来上がっていました。

デザインの方向性を決めたら、そこから外れることなく、最後までブレずに作りきることが大事ですね。