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チラシ制作と販売機会損失

本日、夕飯時に大通りを歩いていると、いつも素通りしていた、何のお店かわからない建物に、
若い男性が複数人入っていった。
戸が開いた隙間から中の様子を伺うと、どうもラーメン屋のようだった。
店名や看板を見てみても、ラーメンという言葉を使っておらず、
また、看板等のエクステリアにはラーメンを連想させる赤色を全く使っていないため、
ラーメン好きの私が今までこの店がラーメン屋だという事に全く気付かなかったのである。

美味しいラーメン屋の場合、口コミや食べログなどインターネットでの評判で自然と集客できる事があるため、
今回のように外観はラーメンを全く連想させないものでも、通の人が食べに集まってくるため良いのかもしれないが
(それでも販売機会はかなり損失していると思われる)、チラシはそうはいかない。

チラシは、一瞬しか読み手の目に留まらない読み物である。
パッと見て、興味を惹くことが書いてなければ、改めて読まれることなく捨てられていくのが殆どなのである。
だからこそ、キャッチコピーを工夫したり、商品写真を大きく載せたりして、読み手の注目を集めるよう、
制作者は努力するのである。
そのチラシのデザインが、商品が連想できないようなものならばどうなるか。
本来の見込み客が商品の事に気づかずままチラシは捨てられ、販売機会が失われてしまうのです。

チラシを制作する目的は、売上を上げることです。
奇をてらった難解なデザインよりも、手に取った人が何を告知しているのか、
何の商品のチラシなのかが一瞬でわかるようなデザインを行うことを心がけましょう。

チラシ制作と配色バランス

チラシ制作を行うにあたって、配色は重要な要素です。
色の使い方によって、読み手の目線を誘導することができるのです。

チラシの配色には、まず基調となる色を選びます。
基調色は、扱う商品のイメージを想像させる色や、メインで使用する写真で面積が大きく使われている色、
もしくはコーポレートカラーなどから、チラシの方向性にあった色を選択します。

基本は基調色や近い色相、彩度の色でデザインを行い、見出しや商品名、価格などの目立たせたい所に、
基調色とは全く異なる色(全体的に落ち着いた色目ならビビッドトーンのような派手な色目)を使うことで、
色が際立ち、読み手の目線を誘導することができるのです。

全部しっかり見てほしいからと派手な色目を多く使いすぎると、
逆に全てが目立たなくなり、どこを見たらいいのかわからない、
読みにくいチラシになってしまいます。
重要度が低い部分は、決して派手な色は使わず、最も目立たせたい部分だけ派手な色を使うよう、
メリハリのある配色を心がけましょう。

チラシ制作とイメージ

商品告知を目的としたチラシ制作のねらいは、商品に興味を持ってもらい、販売につなげることにあります。
洗剤やシャンプーのCMを見てみると、「この商品を使うと、取れなかった頑固な汚れまでこんなにスッキリ!」という感じで、
イメージ映像やグラフなどを使って、他社製品との違いを分かりやすく説明しているのをよく見かけますが、
共通しているメッセージは、「とても綺麗に汚れを落とします」なんです。
じゃあそのメッセージをそのまま載せたらいいんじゃないの?
答えはノーです。洗剤の効果として、周知の当たり前のことを改めて伝えても、読者は興味を示すでしょうか?

キャッチコピーや掲載内容の方向性としては、その商品を使うことでどうなるのか、ということを、お客様の視点で説明し、その少雨品を買ったら、自分にとってどんな利点があるのか、イメージをわかりやすく伝えることが大事です。

チラシ制作とわかりやすい説明

企業やお店がチラシを制作する際は、どのような時でしょうか。
新商品を売り出したい時、キャンペーンの告知を行いたい時。
つまり、利益を生み出す必要がある時です。

チラシを手配りする場合を除き、チラシは老若男女関係なく目にするものです。
お店が売り出す新商品に興味がある人もいれば、全く興味がない人。商品の事を良く知らない人など、
読み手の知識量や視点は様々です。

広告する側のお店や企業は、なるべく多くの読み手に興味を持ってもらう内容で、チラシを制作しなければなりません。
興味を持ってもらって、購入していただき、利益を生み出すことが目的なわけですから。

お店や企業は、チラシという媒体を使って、商品の良さをアピールわけですが、ここで注意すべき点が、
どの視点で商品の説明を行うか、です。
企業側は、当然ですが商品の事を知り尽くしています。なので専門的な言葉を使ったり、通の人が唸るような情報を掲載したところで、
どれくらいの反響があるでしょうか。

新商品にもともと興味があった人には大反響かもしれませんが、商品の事を良く知らない人は置いてけぼりをくらうでしょう。
商品の知識が乏しい人たちに興味を持ってもらうことが、チラシ制作の目的です。
チラシ制作の際には、わかりやすい言葉、わかりやすい表現を行う事を心がけましょう。

チラシ制作と差別化手法

液晶テレビ、パソコン、スマートフォン。今世の中に出ている商品のうち、
上記のような生活必需品や家電は、多機能化や高性能化が進んでいて、
いまいち違いが分かりにくくなっています。
少し前までは、液晶といえばシャープ、みたいな風に言われていたんですが、
実際店頭で各社のテレビを見てると、どれも綺麗に映ってて、
違いが分からないから結局は値段の安さで購入を決めてしまうこともあるでしょう。

チラシ制作時には、キャッチコピーを必ず付けます。
もしも、テレビのような競争が激しい市場の商品の広告を打つ際、
他社と同じような手法でコピーを付けてしまうと、結局は目立つことなく、アピールは失敗に終わってしまうのではないでしょうか。

「臨場感が違う」「業界最高画質」とか、ありきたりな事を言われても、
昔に比べて、テレビ業界全体の技術の水準が高い今の時代では、はっきりした違いがわからないのです。
どの商品も同じような機能が付いていると考えている消費者には、自社の特徴をストレートにアピールする手法では効果はないと思われます。

ですので、「そのテレビ、録画できないの?」のように、商品選びのアドバイスをしてあげているようで、さりげなく自社のウリを伝えるような、変化を付けたアプローチの仕方も、他社製品との差別化を行う上では必要になってくるのです。

チラシ制作と間接的なアプローチ

以前も書きましたが、チラシ制作の際は、まずターゲットを明確にすることが大事です。
塾などのチラシ制作の場合、小学生なのか、中学生なのか、高校生なのか、層を絞ってデザインを作成していかないと、反響がない、無駄なチラシになってしまうでしょう。

しかし、ある程度ターゲットが絞られている商品(男性用衣類や車など)の場合、ターゲットとなる男性よりも、
彼女や妻に働きかける広告を打つことで、効果が出る場合もあります。

おしゃれな服や、かっこいい車など、「あ、いいな」と思っても、
「自分には似合わないんじゃないか」「ちょっと自分にはハードル高いかな」などと尻込みしてしまって、
なかなか購入には至らないなんてこと、よくあると思います。
そういった時に妻や彼女といった、信頼のおける第三者の「似合うよ」といった意見は、迷いのある心に大きな影響を与えます。

このように、第三者からの意見というものは、ターゲットの購入における心理的ハードルを下げる効果があります。
なので最初から、ターゲットに対して直接働きかける広告は打たずに、第三者に対して間接的にアプローチする宣伝方法もあるのです。

チラシ制作と信用

夏休みが始まって、平日の昼間に公園で遊んでいる子供たちの姿をよく見かけるようになりました。
本日の新聞のチラシを見ていると、塾や家庭教師の運営会社のチラシが多く入っていました。
いずれも夏季講習の広告を行っていたのですが、会社によってアプローチは様々でした。

まず、CMでよく見かける大手の塾の場合、「成績アップ、受験合格、苦手克服」というフレーズを大きく扱い、
全てのお子様のレベルに合わせて、授業内容をオーダーメイドします、という売り出し方。
認知度があるためか、塾の信用と直結する「実績」といった項目は特に載せず、塾の授業形態を紹介していました。

次に、あまり聞いたことがない小規模な塾のチラシ。
塾の学習スタイルや合格実績、料金、熟成・卒業生の声など、
我が塾のことを隅々まで知ってもらおうという意気込みが感じられるチラシでした。
認知度が低い塾に、子供のたった一度の大事な受験の勉強を任せるには、なかなか気が引けるものです。
そんな親が「知って」、「安心できる」情報が全て詰まった、集客に繋がる良いチラシです。

このように、会社や商品の認知度によって、広告の売り出し方は変わります。
認知度が高い会社の場合、わざわざ誰もが知っている点の説明を行う必要はなく、知ってるという体で行う売り出し方があり、
逆に認知度が低い会社の場合は、自社の特徴を述べた上で商品の紹介を行う等、自社をまず知ってもらう売り出し方を行う必要があります。

物を売るためにはまず信用を得ることが必要なのです。

チラシ制作とキャッチコピー

チラシ制作に必要不可欠なもの。それはキャッチコピーです。
キャッチコピーには色々な型があります。
例えば商品のキャンペーンチラシの場合、お客さんが商品を所持することのメリットを挙げたり、
逆に商品を所持していないことで生じるデメリットを挙げたり。
新発売!新登場!などといった、新しい商品であることをアピールしたり。

ターゲットの層であったり、主に訴えたい事柄によって、キャッチコピーの型を使い分けるのですが、
キャッチコピーを考える際に一番大切なこと。それは商品を知り尽くすことです。

「いいキャッチコピーを作る」というと、まずセンスが必要と思われがちですが、
センスよりも商品知識をしっかり持っていないと、決定力があるキャッチコピーは生まれません。
お店に行って、店員さんに商品の質問をした際、曖昧な返答しか返ってこなかった場合、
その商品を買おうという気になるでしょうか?

チラシ制作の際には、まずはしっかりと商品を理解する。伝えたいことを明確にした上で進めていきましょう。

格調高いチラシ制作

本日、外出先で某高級自動車会社の展示会が行われていたので、立ち寄ってみました。
どれもこれも格好よく、とりあえずカタログを貰っておこうと、スタッフさんに手配をお願いしました。
そこでビックリしたのが、カタログがグレード毎に分かれていて、しかもそれぞれがとても分厚かったんです。
紙もとても上等な紙を使用しており、ページも約50ページ。
思わず、「これ、無料でもらってもいいんですよね?」と確認してしまうほどでした。

家に帰って中身をじっくり見てみました。
電化製品のカタログなどでは、1ページで製品の特長などをまとめて掲載したりしていますが、
さすが高級車のカタログです。
見開き2ページをまるまる使って、1枚の車の写真を大きく掲載し、
写真の空いたスペースにデザインコンセプトなどの説明をほんの少しだけ掲載する。
贅沢なスペースの使い方で、とても高級感と気品あふれる印象を読み手に与えます。
全編、そのような構成のページが続いており、読み終わる頃には、じっくりと細部まで高級車のデザインを堪能でき、まるで所持したかのような満足感で満たされていました。

下世話な話、この無料のカタログ1部作るだけでも、結構なコストがかかっていると思います。
デザインを狭小し、ページ数を減らすだけでもコスト削減になるのでは?と思ってしまいますが、
車、しかも高級車はそう簡単に買えるものではありません。
消費者にじっくり性能やデザインを見てもらって、この車になら高額な金額を払ってもいい!という気持ちを持ってもらうためには、
紙を安いものにしたり、ページ数を大幅に減らす等、車の価値が下がるようなデザインは、絶対にしてはならないのです。

これは、このような格調高い商品のチラシを制作する際にも言えることです。
贅沢な空間の使い方をしたデザインは、読み手に高級感を与えるのです。

チラシ制作とアピールポイント

チラシを制作する際には、まず構図を考えます。
例えば小売店のキャンペーンチラシの場合、「商品をアピールする」か、「商品の安さをアピールする」かで、
読み手へのアプローチは大きく変わってきます。

例えば商品をアピールする場合、商品の特徴をしっかり知ってもらうために、写真を大きく扱ったり、
他の商品と異なる点などを大きく打ち出す手法を取ります。

商品の安さをアピールする場合は、割引情報や値段などを大きく扱い、割安感を打ち出します。

新商品をアピールすると同時に、既存商品が安くなった事を同時にアピールしたい!というケースはとても多いです。
その場合、どちらも重要だからという事で同列の扱いでデザインしてしまったら、
何を伝えたいのかよくわからないチラシになってしまいがちです。
逆に、片方を大きく取り上げて、大きさを変えてもう片方を掲載する方が、大小のメリハリが付いて認識されやすくなります。

読み手が読みやすいリズムを作ってあげることは、チラシ制作の大事なポイントです。