月別アーカイブ: 2012年12月

チラシ制作と人の写真

チラシの内容をわかりやすく読み手に伝えるために、
人の写真を使ってチラシを制作するということがよくあります。

この際、そのチラシのイメージに合った写真を選ぶことが大事です。
小学生の塾のチラシには、子供が真剣な顔で一点を見つめている横顔だったり、
遺産相続手続きのことを取り上げた司法書士のチラシでは、家族の写真を使ったりなど。
繋がりのない無関係な写真を使っても、読み手には伝わらないチラシとなりますので注意してください。

広告のキャッチコピーだけでなく、写真にも訴求力があります。
・大人よりも子どもの写真
・全身写真よりも顔のアップ
・止まっている写真よりも動きのある写真
つまり、見た人に一番強く訴えかける写真は、「元気よく動いている子どもの顔のアップの写真」となります。
子供向けのスイミングスクールのチラシでは、元気な子供が泳いでいる写真を大きく扱ったものなどを見かけますが、
これはスイミングスクールが打ち出したいイメージである「元気」「楽しさ」を読み手に与えるのに最も効果的だと言えます。
これが子供ではなく大人の写真だったら、効果は少し落ちたかもしれません。
チラシで打ち出したい雰囲気に合わせて、写真を選んでみてください。

チラシ制作とデザインの苦手意識

チラシ制作の初心者のうちは、デザインという大きな壁に何度もぶつかります。
ああでもない、こうでもないと考えながら手を動かして、結局バランスの悪いデザインになってしまう、なんて経験はないでしょうか。

先輩に綺麗に修正されたチラシのデザインを見て、「ああ、僕はデザインのセンスがない。」「僕は向いてないんじゃないか」
とネガティブに考えてしまい、心が折れてしまう。
これは、多くのデザイナーが経験している、大きな壁ではないかと思います。私も何度も経験しました。

一度この苦手意識に憑りつかれると、どんな些細なことでも判断が鈍り、手が遅くなってしまいます。
自分が考えたことが合っているわけがないという思考に陥ってしまうのです。

こうなってしまったら、まずは落ち着いて、チラシ制作の本来の目的を考えてみてください。
チラシはまず読んでもらうことが大事です。デザインうんぬんより、まずは読みやすいチラシを作ることが大事です。
皆さん、チラシのデザインを始める際に、チュートリアル本のようなものを読んだかと思いますが、
そこに書いている基本的なこと。それに則って字を置いてみましょう。
こういう場合はフォントは何を使うべきか。ジャンプ率によって与える印象の違い・・・
まずはそれらをしっかり理解し、ルールに則ったデザインを繰り返し行いましょう。

チラシ制作で大事なのはセンスではなく常識です。
しっかり本を読んで、デザインの本質を理解しましょう。そうすればきっと苦手意識も無くなります。

チラシ制作とシミュレーション

良いチラシ制作は、チラシを作り始める前にしっかりしたイメージを作り上げることが重要です。
そもそもデザインとは、自分の頭の中にあるイメージを具現化することですので、
考えがまとまらないままデザインしたところで、内容がまとまっていないチラシが出来上がるのが落ちです。

手を動かす前に、しっかりと最初から最後までシミュレーションすることが大事です。
しかし、チラシ制作には必ず納期が存在します。
この納期というものが、デザイナーを焦らせ、考えがまとまらないまま手を動かすことになる原因なのです。

まずは、焦らずにしっかり最初から最後まで一貫して頭の中で作業を終わらせましょう。
焦って手を付けたところで、途中で何度も考え直しになることは目に見えてるはずです。
まずはじっくり、これ以上改善の余地が無いというところまで考えてみてください。
あとはそのイメージを具現化すれば、良いチラシが完成するはずです。

製品ライフサイクルを意識したチラシ制作

当ブログでは度々、読み手の立場に立ったチラシ制作が必要ということをお話させていただいておりますが、
読み手に取ってわかりやすいチラシを作ろうと思ったら、製品のライフサイクルを意識した切り口でチラシ制作を行う必要があります。

製品ライフサイクルとはマーケティング用語の一つであり、製品が市場に登場してから退場するまでの期間を指します。
製品ライフサイクルは、登場直後の「導入期」と、「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つの段階で構成されます。
この4つの段階それぞれに、読み手への最適なアプローチの仕方があります。

まず、製品が市場に登場して間もない「導入期」の場合ですが、まず世間一般の人たちは製品のことを知りません。
この商品は何なのか。どういった使い方をするのか。読み手は全く知らないわけです。
なので、導入期には製品名や機能、メリットなどを分かりやすく伝えるアプローチが効果的です。

そして「成長期」や「成熟期」に入ると、競争相手が登場し始めます。
この頃になると、世間には製品のことがある程度認知されている状態です。
この時に、導入期と同じような切り口でチラシ制作を行っても、思うような反響は得られません。
他社製品との違いを明確にし、自社製品独自の良さをアピールしたほうが効果的です。

良いチラシを作ろうとした場合、このような市場の動きや製品の流行り廃りの動向を常にチェックしておくことも大事です。

チラシ制作とデザインの余白

チラシデザインを始めて間もない人がチラシ制作を行うと、
出来上がりのデザインに違和感を感じることがあると思います。
自分でもどこか変だ、他の人が作ったチラシと比べて、どこか不細工だと思うんですが、
実際どこが変だかよくわからない。
他人から指摘されてようやく、変な部分がわかる。
デザイナーの誰しもが、駆け出しの時期はそんなことがあると思います。
読みやすいチラシのデザインとして大事なことのうちの中に、空間が十分にある、ということが挙げられます。

文字やグループ一つ一つにしっかりとした余白が設けられていないと、全体的に窮屈な印象を与えるデザインとなってしまいます。
この「余白」を作るという事に抵抗を持つ人が結構多く、内容を読みやすくするために文字サイズを大きくして、
ギチギチなレイアウトでわざわざ読みにくいデザインにしてしまうのです。
文字が大きい、太いことが、読みやすいチラシデザインではありません。
カッコいいチラシを作るためには、余白という要素はとても重要なのです。

チラシ制作と読み手と作り手のギャップ

本日読んだ本に、こういう記述がありました。

「多くの企業は消費者へのメリットを訴えるべきところで、商品の特徴を強調している。
広告が成功しない理由で一番多いのは、自分たちの達成したことで頭がいっぱいなあまり、
なぜ相手がそれを買わなければならないかを言い忘れてしまうことだ。」

世の中には沢山の商品が出回っています。当然、自社と競合する他社製品も存在するわけで、
このような背景から、商品の制作者は、自社製品が他社製品に比べて、こういうところが優れていますよ!
こういう点は他には負けません!という切り口でのアプローチを行いがちになってしまいます。

上記に記述があるように、なぜ相手がその商品を買わなければならないのか。ということを改めて考え直し、
「こうなるためにはこの商品が有効なのか?」という、消費者が本当に知りたいことやなりたい姿をしっかり分析し、
読み手と作り手の視点のギャップをなくした、効果のあるチラシを制作しましょう。

読み手の立場に立ったチラシ制作

先日の記事で、具体性を持たせたチラシ制作が良いチラシに繋がると書きましたが、
今回は、本日当店にチラシ制作の打ち合わせに来られたお客様との間で出た話をご紹介したいと思います。

本日打ち合わせに来られたお客様は、調味料の販売を行っているお店のご主人で、
もっと地域にお店と商品の事を知ってもらい、売り上げを伸ばしたいという理由から、チラシの制作に踏み切ったという事でした。
商品に興味を持ってもらうため、チラシに掲載する内容としては、
この調味料を使えばこのような料理に合いますよ、ということを載せたいとのことでした。
お客様が考えていたのは、「うどんに、丼に、魚の煮物に、…」といった感じの、調味料が合う料理名を列挙するという案でした。
ターゲットとなる主婦に対して、調味料が合う料理を挙げて商品に興味を持ってもらいたいということですが、
ただ料理名を列挙するのでは、商品の良さはきっと伝わりませんとお話ししました。
もっと具体的に、調味料を使ったレシピのコーナーを設け、使い方を説明してあげた方が、
読み手は商品に対するイメージが膨らみ、そこで初めて興味を持っていただけるのではないでしょうか。

読み手の立場に立ってそのチラシを考えてみると、料理名を列挙されているだけでは、どういう風に使えばいいのかわかりません。
こういう風に使うと美味しくできますよ、というレシピがあって初めて、具体的なイメージが出来上がるのではないでしょうか。
専門家視点でのチラシ制作では、なかなか消費者に商品の良さが伝わらないことがあります。そういう時は、読み手の立場に立って考えてみてください。

いいチラシ制作の3つの要素

成功したチラシというのは、チラシの宣伝効果によって売り上げが倍増したチラシのことを指します。
宣伝効果を上げるには、まず手に取った人に読んでもらうことが大事。
そして、読んでくれた方が興味を持ってくれれば、チラシとしての役目は果たしたと言えます。

良いチラシ制作を行うために必要なことは、読んでもらうためのポイントを抑えてデザインすることです。
手に取ってチラシを読むか、捨てるかの判断は一瞬です。その一瞬が勝負です。
では、どんなチラシが捨てられるのか、または読んでもらえるのか、違いをご紹介します。

まず、捨てられるチラシの条件。

・キャッチコピーに共感できない
・文字が多くて読む気にならない
・デザインのセンスが無い

これらのいずれかの要素が含まれていると、読み手は興味を失ってしまい、捨てられるチラシとなってしまいます。

では、読んでもらえるチラシはどうでしょうか。

・共感できるキャッチコピー
・文章がメリハリがあって読みやすい
・おしゃれなデザイン

捨てられるデザインと真逆の要素ですが、これら全ての要素が揃ってようやく読んでいただけるチラシとなります。
チラシを作る以上、広告費は必ずかかります。今回ご紹介した読んでもらえるチラシの要素を踏まえて、効果のあるチラシ制作とデザインを行いましょう。

具体性を持たせたチラシ制作

チラシ制作に、こういう言葉が掲載されていました。

人間が商品の購入やイベントへの参加をする『きっかけ』は、興味を持ち納得した時

最近は、昔と比べて物が溢れています。しかしそれらを購入する気も起きないくらいの不況が続いており、
人々の生活はどんどん圧迫されてきています。
そして、商品が売れない原因として、似たものが溢れていて、違いがわからないという理由も挙げられます。
ならば、商品を売るためには、当然他社製品との差別化が必要になってきます。
他社の製品と比べて、当社の製品は○○が配合されています!などという手法で差別化を図ったとしましょう。
おそらくそのやり方だと、失敗するのではないかと思われます。
○○が配合!という説明を受けたところで、果たして見込み客はピンと来るのでしょうか。
企業などの商品の専門家は、その成分はすごく有効なもので、それを前面に押し出したら反響があるのではいかと思うかもしれませんが、
その成分の知識を一般の人たちは知りません。専門家と一般人の知識のギャップが生じた、消費者を置いてけぼりにする売り出し方になるわけです。

消費者に関心を抱かせるには、具体性を持たせたわかりやすいチラシ制作を行う必要があります。
含みを持たせた抽象的なキャッチコピーがカッコいい、という風潮もあるかもしれません。
しかし、今はその商品を買ったことで「誰が」「どうなる」という事を分かりやすく具体的に説明し、
分かりやすく整えたデザインも交えて消費者にしっかりイメージさせ、共感できるように誘導する。
それが、現在のチラシ制作では必要なのです。

チラシ制作と意外なキャッチコピー

こちらのブログで幾度か、チラシ制作におけるキャッチコピーの大切さを紹介させていただいておりますが、
キャッチコピーはチラシを読む気になるかならないか、読み手の関心を引くキッカケになるわけですから、
適当にしていてはまず関心は得られないんですね。
なら、他のチラシに倣えばいいのではないか。
沢山のチラシに掲載されているお決まりの言葉を使って、キャッチコピーを作ってみてはどうか。
これも違います。
人の脳は、決まった形式に順応していくように出来ています。
昔から使い古されているお決まりのテンプレートのようなキャッチコピーを並べてみたとしても、
「へぇ。」という感じで強い関心を引きにくいのです。
決まりきったパターンを繰り返したところで、人の注意を引くことは難しいものです。
伝える内容は同じでも、パターンを破って、全く違う意外な切り口でキャッチコピーを作ることで、
読み手の関心を掴むチラシ制作を行うことができるのです。